腸腰筋を刺激して颯爽と歩く、をやっていたら生徒さんからこんな質問が。
「整体に行ったら骨盤がゆがんでいると言われましたが、自分で何とかする方法ありますか?」
「骨盤のゆがみ」よく聞く言葉です。
でも、具体的にどこがどうなっているのか説明するのは案外難しいのです。骨盤って、そう単純ではありませんから。
いい機会なので皆さんの前で骨盤がどんなになっているかチェックさせてもらいました。
1.カカトを比べると左が少し長い(立位で見る骨盤の高さの左右差)
2.仰向けで腰骨(上前腸骨棘)の高さを比較すると右が高い(仰臥位で見る高さの左右差)
3.仰向けで足先を見ると右の方が外に開いている(股関節の傾きの左右差)
という状態でした。
骨盤の状態を見るとき、大体この3つをチェックして確認しますが、3つとも左右差が見られました。
ちなみに、私は「骨盤のゆがみ」とか「骨盤がゆるむ(締まる)」という曖昧な言葉は使いません。各部位ごとの左右差や硬さで見ないと、問題が具体的にならないからです。
さて、この方は上前腸骨棘の内側に指を入れてお腹の奥にある腸腰筋に触ってみると、右の方が痛い(右が緊張している)ということだったので、3つの問題の原因は腸腰筋にあるのではないかと思って、腸腰筋をゆるめました(軽く押しておいて揺らす)。
自分でできる腸腰筋のストレッチもしてもらいました。脚を前後にして腰をぐっと落とすのです(このイラストの場合だと左の腸腰筋が伸びます)。
最後にもう一度確かめてみると、左右の長さはそろい、足先の開き具合も変化していました。骨盤の左右差への腸腰筋の影響がよくわかる例で、私も勉強になりました。
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